初夏の候、皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
2018年5月19日(土)~20日(日)、3回目を迎えた「うさぎフェスタ」を開催致しました。
" うさぎフェスタ "は日頃は京町家旅館として営業している" 京宿うさぎ "が施設を開放して、様々な出展者がアートや手工芸の作品を持ち寄って展示したり、販売したり。お越しくださる方や集うみんなが楽しめるお祭りのようなイベントを!との思いから企画したものです。
初日は肌寒い日であったにもかかわらず、2日間で約250名の方々にご来場いただき、そこかしこ熱気と笑顔が溢れ、フェスタは大いに盛り上げりました。
"うさぎフェスタ2018"にご来場くださった皆さま、ならびに出展者の皆さま、ご関係の皆さま、誠にありがとうございました。
ご来場くださいましたお客様には、はずれくじなしのプレゼント抽選を行いました。
それぞれのコーナーでお引き換えするスタイルなので、どんな品ものが当たったかすぐには分かりません。期待でワクワクしますね。
それでは、「うさぎフェスタ2018」の様子をご紹介させていただきます。
「お庭」「お空」「お山」「お池」の4つのお部屋が会場になっています。
【お庭】
・グラスリッツェン(山内明子)
グラスリッツェンは、専用のペンで微細な線や点の彫刻を施す手彫りのガラス工芸。
緻密で奥行ある作品に仕上げるには技術はもちろん、手間と時間が非常にかかります。
グラスリッツェンのワークショップも行われ、皆さん熱心に手彫り体験されておられました。
体験品の完成見本
・ステンドグラス(山内みさを)
ステンドグラスの灯りは幻想的な光を生み出し、和モダンのお宿を異空間へといざないます。
和とも洋ともつかない形と文様。昔から日本にあったような・・
葉一枚一枚の色使いや濃淡、表情が異なり見飽きることがありません。
天使が楽器を奏でる、英国ヴィクトリアン&アルバート美術館所蔵品の模写作品。荘厳さが漂います。
山内みさをさんが講師を務めるステンドグラス京都教室の5周年記念展示会も同時開催され、受講生の皆さまの作品も並びました。力作が多く、見ごたえがあります。
可愛いヴェネチアングラスなどのガラスアクセサリーにも人気が集まりました。
【お空】
階段を上がって「お空」へ
・バッグ・ジュエリー(MURA-LA)
様々色、素材やのバッグとポーチが華やかです。
がま口スタイルのポーチは一つは欲しい可愛さ。
ジュエリーたちも個性的です。
・京竹工芸(竹工房 喜節)
伝統工芸品である「京銘竹」を使い、竹籠などの竹工芸品を創る。竹工芸(編組)一級技能士 細川氏による実演が行われました。
緻密で美しい竹籠を作るには、材料となる竹ひご作りが最も大切なのだそうです。
和装にも洋装にもマッチする竹バッグには、手編みの真田紐が使用されています。
ブリーフケース、トランクは皮ベルトや金属の鋲使いがなんともお洒落。
・引箔(楽芸工房)
西陣織の帯などに用いられる「引箔」は、金箔や銀箔を和紙に貼り、糸のように細く裁断したものを織り込む技法で、金属の強い光沢が豪華で贅沢な印象を与えます。伝統技法を活かし、アート作品や箸の制作に取り組まれています。
きらきら輝く箔のお箸。お箸も材料から選んで手作りしています!
・書道、花画(石川丈越)
展示の他、即興でお客様のお好みの文字や花の絵をうちわに描くプレゼントには、お客様も大喜びでした。
・パンと焼き菓子(KANA-KIYO)
沢山の種類のパンが並び、良い香りに包まれていました。
クリームパンが大評判! 夢中で頬張る可愛い姿も。
・焼き菓子(藤岡純子)
ホームメードのクッキー、パウンドケーキ、タルト。どれも美味しかったです!
美味しいパンやお菓子をドリンクとともに楽しめるカフェコーナーは賑わっておりました。
・アイシングクッキー(Milleepi)
ワークショップ(製作体験)が行われました。
先生に教わりながら、皆夢中で作業されていました。
カラフルなクリームでクッキーを塗り・・
デコレーションを施して・・
5種類のアイシングクッキーが完成!
アイシングクッキーがついたカップケーキも可愛さ満点。
通り路地を渡って「お山」へ。
【お山】
1階
・立方伽藍(トムソーヤ)
現代生活に合う新感覚のお仏壇の提案。
その名も「目立ちたがらない仏壇」 まず仏壇には見えません!
日本画 吉田眞理子さんとのコラボ。
天井部分のガラス窓のステンドグラスは山内みさをさんの手によるもの。
・日本画(吉田眞理子)
植物を得意とする京都の女性日本画家
どの作品も瑞々しく、眺めているだけで、自然の中にいるような清涼感が味わえます。
展示を毎年楽しみに来場されるかたもいらっしゃるようです。
今年はこんな素敵な絵葉書を来場者抽選プレゼントにいただきました。
・金彩友禅(takenaka kinsai)
友禅着物を華やかにする総仕上げとして、金や銀の箔や粉を様々な技法を使って接着加工する技術のことを言います。培った伝統技術を用い、テーブルウェアやステーショナリーを展開されています。
パーティーにあれば嬉しい グラスマーカー
着物の絵柄がそのままコースターや箸置きに。
いつも持ち歩くものにも友禅金彩の華やぎを。パスケース、スマホケース
【お山】2階
・京こま(京こま匠雀休)
綿紐(色染めをした木綿糸の束)を巻き重ねて作った京こまは、その昔、公家の女性が着物の布を竹の芯に巻いて作ったお座敷独楽(おざしきこま)が始まりといわれています。昭和時代に途絶えたこの京こま製造を平成に復活させました。
とりどり、形も様々な京こま。古き良き遊びの文化も伝えたい。
京こま作りを体験するワークショップも開かれました。
こま作りだけでなく、こまの歴史などについても語られ、大人も興味深く聞かれていました。
・あめ細工(ななこ)
・木工(モリトヒトトキ)
縁日で見かけるあめ細工は、日本の伝統的な製菓技術で、熱して軟らかくなった飴を、素早く動物などに形つくっていく手仕事は、小さな子どもから大人まで、思わず足を止めて見入ってしまう魅力があります。職人による実演を行いました。
"苦難を乗り越えツキをつかむ"という岩手の郷土玩具がモチーフの「月乗りうさぎ」
木のボールペンは手に優しい柔かさ。
ご主人は木工職人、奥様があめ細工職人のご夫婦
それでは、最後のお部屋に
【お池】
今回、京都府、伝統産業ふれあい館のご協力で、京伝統工芸の若手職人さんが集い、協力して一つの部屋(一棟全部)を五節供をテーマにしつらえていただきました。どの空間も美しく整えられ、普段とは違う洗練された空気を味わせていただきました。
1階
1月7日「人日の節供」
3月3日上巳の節供
・京石工芸品(京都西陣 石川石材)
灯篭・水鉢などの京石工芸品の他、創作作品や小物など製造されています。 今回は創作作品を出品。
石の香炉。お茶の葉の香りが漂います。
石の朱印帳。表紙が石板で出来ています。
縁起の良い 石のミニ亀。
・竹工芸品(京都竹工房ゆうすい)
「京都伝統工芸の匠の技を現代の意匠に」をコンセプトに、食器や生活雑貨の竹製品を提案されています。
・京石工芸品(河波石材店)
飛び石、手水鉢、お地蔵さま
洗面、バスルーム
5月5日端午の節供
2Fへ参りましょう。
7月7日 七夕の節供
これからの季節、目からの涼しさは格別です。
9月9日 重陽の節供
・京焼・清水焼(和蘭)
今回の陶磁器はこちらのものが使用されています。
・しつらえ(おきにのうつわ)
この素敵なテーブルセッティングをはじめ、お池全体の空間コーディネートを担当されました。
・西陣つづれ織(のざき)
縦糸が見えないよう 横糸だけで文様を表現する織り方の技法がつづれ織です。
祇園祭の鉾の前掛けに使われているように丈夫な織りものなので、代々と受け継がれるふくさがつくられています。その特徴を利用して今の生活にもなじむ名刺入れ、財布、トートバッグやインテリアパネルの製品にも力を入れています。
・和蝋燭(中村ローソク)
櫨の実から採れる木ロウを材料に1本づつ手仕事で製作される和蝋燭は、すすが出にくく、燃焼時間が長いことから、古くからお寺などの仏事に用いられてきました。 お仏壇にお供えする花の代わりとして発達したのが絵ろうそくです。
絵付けの実演。曲線に繊細な図柄を描ける技術が素晴らしい!
陶器の燭台は和蘭の製品
こうして多くの皆様と出逢い、集った2018年の「うさぎフェスタ」も無事に閉会致しました。
盛況に終える事ができましたのも、ひとえにご来場くださったお客様、ご出展の皆様、ご協力くださった皆様のおかげでございます。
うさぎスタッフ一同、心よりお礼申しあげます。
今回お越し頂けなかった方も、ぜひ次回ののうさぎフェスタにお越しください!
これからも一層邁進してまいりますので、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申しあげます。