今回は、2016年春に三条商店街の近くでオープンされました懐石料理店 征木をご紹介します。
お店のご主人、征木様はこちらを開店するまで「和久傳」の高台寺店やザ・リッツ・カールトン京都の「水暉」で修業されてきました。
そんなご主人が手掛けられたコース料理がこちら。
1品目:先付け
ワタリガニ 、モロヘイヤ、糸うり、スナップえんどうの酢の物に青のりジュレの付け合わせです。
透き通ったガラス皿に盛り付けられ、見目もお味も夏の訪れを感じる爽やかな一品でした。
2品目:椀もの
すみれかぶをすり流した、温かい椀ものです。
中の具には、食べごろである春蒔きのすみれかぶ と ほたての貝柱が使われ、上には赤しそと黒コショウが添えられております。
まろやかなお汁が、柔らかい口当たりのかぶと程よく解れたほたての貝柱に染み込み、心まで温まるような優しいお味でした。
3品目:お造り
明石鯛と羅臼うにのお造りを、玉ねぎ坊主と呼ばれる玉ねぎの花と一緒にいただきました。
この玉ねぎ坊主、本当に小粒で見た目は玉ねぎとはかけ離れているのですが、噛み進めるにつれてどんどん玉ねぎの味が広がります。
お造りと一緒にいただくことでさっぱりした味わいを楽しむことができました。
4品目:焼き物
鮭と万願寺唐辛子、しいたけの焼き物です。
鮭にはライム、お野菜にはお味噌と、メイン+添え物のバランスが絶妙でお箸が進みます!
この時期の鮭は、本来の旬の秋からは外れて春から夏にかけて獲れるため「時知らず」と呼ばれています。
その特徴は、秋鮭と比べて3~4倍のった脂です。
そんなに脂がのっていると味がくどいのでは?と思われたかもしれませんが、
脂のおかげで鮭そのものの味がマイルドに伝わり、とても美味しくいただきました。
5品目:揚げ物
夏に実るヒョウタンの鮮やかな鉢に、揚げた稚鮎(小鮎)と加賀太きゅうり、おくらの花が添えられた一品です。
お酢味の餡の中には、かわいらしい彩りのプチトマトが浮かべられています。
透明感溢れる餡の中で泳ぐ稚鮎の姿に、1品目に続いて夏らしさが表現されていました。
6品目:おしのぎ(口直し)
一見、素麺のようですがこちらはカッペリーニというパスタの一種です。
素麺と比較して面の細さはほぼ同じなのですが、触感はカッペリーニの方が弾力があります。
エゴマ油のスープに金彩(サラダセロリ)が添えられ、次の品へのお口直しとしてお味は非常にあっさりとしておりました。
7品目:温もの
スキレット鍋でじっくり焼かれた牛肉とお野菜(ミョウガ、ズッキーニ、パプリカ、小芋)です。
柔らかく、かつ万遍なく火を通すスキレット鍋の効果により、牛肉やお野菜の食感も柔らかく、ほろほろに仕上げられていました。
お口直しの後だったので、濃厚なソースに絡めて存分に堪能させていただきました。
8品目:ご飯・香の物
滋賀のきぬひかりが使われており、キラキラと輝く美しいご飯でした。(実物をお見せできないのが本当に残念です...。)
土鍋で炊かれたということもあり、ソフトな口当たりです。
そんなご飯の合わせとして...
左から時計回りに卵黄の醬油漬け、ちりめん山椒の梅肉和え、漬物盛り合わせ(キュウリ、オクラ、いぶりがっこ)鯛のおだしのお汁をいただきました。
どの品もごはんに見事に合うのですが、中でも卵黄の醤油漬けは絶品であるとスタッフ一同口を揃えておりました!
光り輝くご飯に醤油味のきいたトロトロの卵...締めには最高ですね!
9品目:水もの (デザート)
デザートにはわらび餅と巨峰をいただきました。
征木さん曰く、わらび餅は原料によって色の仕上がりが異なり、
わらびの根から抽出したデンプンが原料のわらび粉が材料の場合は茶色がかった透明色に、
サツマイモやタピオカなど他の素材のデンプンを材料としている場合は無色透明になるとのことでした。
こちらはご覧の通りわらび粉を使った本格的なわらび餅です。
煎った黒豆が使われたきなこと一緒に、濃厚な味わいを楽しませていただきました。
以上、征木のコースメニューのご紹介でした。季節感溢れる料理に舌鼓を打つばかりでした!
こちらのコースのお値段は一人当たり1万円です。お昼ですと6千円からご案内していただけるとのことでした。
(どちらも要事前予約です!)
京宿うさぎからも徒歩5分ほどとかなりの近場です。
ご宿泊された際に興味のある方は、ご案内いたしますので当館スタッフにお気兼ねなくお尋ねくださいませ。
柾木